CASE
STUDY
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「藤次郎」さん
とのハコづくり

TOJIROイメージ画像

藤次郎株式会社

日本を代表する刃物産地、新潟・燕三条で
伝統と革新を融合させた刃物を製造し、
一貫生産で高品質を実現しています。
「最高の切れ味」のもう一歩先にある
「最高の道具を手にした満足感」を実感していただくため、
常に技術と心を磨き、藤次郎製品をつくり続けます。

https://tojiro.net/

一枚の金属板を折り曲げて作られた
美しく機能的な包丁「ORIGAMI(オリガミ)」
今までにない新しい包丁のための
ハコづくりに挑む!

包丁専門メーカー
藤次郎さんとのご縁

みなさんはものづくりの町、燕三条を訪れたことはありますか?

江戸中期から鍛冶の町、ものづくりの産地として栄えてきた新潟県燕三条にある藤次郎さんは、日本を代表する刃物メーカーとして、国内外のプロのシェフから一般家庭まで幅広く愛され続ける、日本でも数少ない一貫製造が可能な包丁メーカー。

ほしゆうとは、同じ通り沿いに建つご近所さんで、かれこれ30年来のご縁。 包丁専門の製造メーカーとして、国内屈指の商品数を誇る藤次郎さんが 「とにかく、今までにない最先端の製品をつくりたい」という想いで作り上げたORIGAMIのハコづくりについてお話したいと思います。

ものづくりへの情熱

「今までにない画期的な新商品ができたんです」

きっかけは、当時の商品開発担当者からのお声がけ。

従来の包丁は、刃と柄を溶接で留める、差し込んだりといった方法でハンドルを取り付けるのですが、どうしても高温処理によって経年変化や金属の劣化が起きてしまうといった悩みがあったそう。 それを解決できる全く新しい包丁をつくろうと、藤次郎さんのORIGAMIへの挑戦がはじまったそうです。

さまざまな試行錯誤を経て、1枚の金属板と工程の中で不要な熱を加えないことに。 ORIGAMIは医療用メスにも使用される超硬のハイカーボンステンレス刃物鋼を、まるで折り紙を折るかのように折り曲げて1丁の包丁を形作ります。文字にすると簡単そうに聞こえますが、このとてつもなく硬い鋼を折り曲げるという神技も、燕三条のプレス金型がなせる技なのです。 こうして、刃物業界では絶対不可能と言われていた工法で、デザイン性と機能性の両方を兼ね備えた美しい包丁が生まれました。

お客様の想いとともにあるハコづくり

「ORIGAMIが藤次郎さんのプライドやこだわりの詰まったプロダクトだからこそ、これまでにない最先端のハコを作りたいと思った。」当時のハコづくりの担当者は熱っぽく語ってくれました。

想いに触れると、商品もその作り手も好きになってしまうことがあります。お話を聞いたり、現場を目の当たりにしたことで気持ちが動く、みたいなことがハコづくりを通して多くあります。そんなことがハコヤの原動力でもあったりします。

一方でORIGAMIのハコづくりは修行のようでもあったそう。まだこの世に存在しないものをつくろうとしてるのだから当然と言えば当然のこと。企画・設計・製造現場が一丸となって、ORIGAMIのハコづくりに没頭しました。

一般的に、ハコは製品を安全に入れる容器という機能を果たすため、「箱とはこうあるべき」的な一定のルールがあるのですが、ORIGAMIのハコはそれらをすべて飛び越えた、この世にまだ存在しない、全く新しいハコにしたいという藤次郎さんの想い。一方で、刃物のハコで一番重要な安全性と強度と、製品の姿を全て見せつつ、高級感・新規性を出したいという想いの共存はなかなか難しく。連日サンプルを持って打合せ➡修正➡再サンプルで打合せ➡ 再修正の日々……

幾度の試行錯誤を経て、晴れて完成したハコは、ORIGAMIがそうであったように、ハコ業界の既成概念を打ち破る 「製品の表も裏も全部見せたい」という藤次郎さんの想いを形にした画期的なハコとして誕生しました。

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